息子の成長が嬉しいのに、少し寂しい。7歳の壁に立つママの本音。

運動会が終わって、あの熱気が少しずつ遠のいてきた頃。
リビングの片隅には、まだ洗っていない運動靴と泥のついた帽子。
見慣れたはずのその光景が、なぜか少しだけ胸に刺さる。

あんなに小さかった息子が、もう7歳。
小学校に入ってまだ数か月なのに、
この数週間でぐんと“大人びた”ような気がする。

最近の息子の口ぐせは「ママ、もう自分でできるよ」。
朝の支度も、給食袋の準備も、前は私が声をかけなきゃ動かなかったのに、
今では「ちゃんとやったよ」と先に報告してくる。
成長って、嬉しい。
でも、正直言うと――少し寂しい。

夕方、仕事や家事を終えて一息ついた頃、
息子はリビングのソファで友達とオンラインで話していた。
タブレットを使って、何やら笑いながら話していて、
「ねぇママ、今忙しいから後でね!」なんて言われる始末。
ほんの数年前まで、「ママ見て〜!」が口ぐせだったのに。
気づけば、息子の世界に“私のいない時間”が増えている。

成長を喜ぶはずなのに、
その分、私は一歩後ろに下がっていくような気がする。
母としての役目が少しずつ変わっていくことが、
嬉しくもあり、ちょっぴり怖くもある。

夜、寝る前に久しぶりに絵本を読もうとしたら、
「もう自分で読むから大丈夫!」と息子。
ちょっとムッとしつつ、「じゃあ読んでみて」と言うと、
たどたどしかった読み方が、いつの間にかすらすらになっていた。
声も少し低くなって、読み終えた後の得意げな顔。
「ね?もう一人でできるでしょ」
――その一言に、胸がギュッとした。

ほんの少し前まで、
眠るときに「ママ、手つないで」と言っていたのに、
最近は「もう大丈夫」と布団の端に転がって寝ている。
寂しさを誤魔化すように、
私はブログを書きながらその日の出来事を綴る。

アクセスはまだほとんどない。
でも、誰かに読んでもらうよりも、
この“記録”が、私の心を少しずつ整理してくれる気がする。
書いていると、涙も笑いも全部やさしく包み込んでくれる。

たぶん、母親って「子どもの成長を喜ぶ」と同時に、
「手を離れていく寂しさ」といつも戦ってるんだと思う。
それでも前を向けるのは、
きっと“見守る強さ”が少しずつ身についているから。

寝る前、息子が急に思い出したように言った。
「ママ、運動会の動画もう一回見たい!」
一緒にスマホで再生すると、
全力で走る息子の姿にまた涙が出そうになった。
「これ、ママが撮ったんだよ」って言うと、
「うん、ママ撮るの上手だね」ってニコッと笑った。

その一言で、全部が報われた気がした。
私はもう“手を引く役目”じゃなくて、
“背中を押す役目”に変わってきてるんだな、って。

明日はきっとまた新しい「できた!」を見せてくれるだろう。
そのたびに少し寂しくなって、でも心の中では誇らしくて。
母って、忙しい生きものだなぁと思う。

今日も眠る息子の横顔を見ながら、
「明日はどんな顔を見せてくれるかな」と思いを馳せる。
成長のスピードに追いつけなくても、
私はいつでも、あなたの一番のファンでいるよ。

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